動物関係法令①

愛玩動物飼養管理士

動物関係法令①

 

動物と法律

今回は動物にかんけいする法律を勉強しよう

まずは一般的な法律について勉強しよう!

法律を学ぶ意義や必要性など

意義や必要性物事を評価・実行するときの拠りどころににもなる
法令に示されていることの学習を通じて
社会の秩序を保つために決められた基本的なルールを学ぶ
②動物愛護管理についての考え方や価値観を理解する

「愛護」に対する考え方は人によって違うから、ルールや考え方を勉強することが大事なんだね!

 

法令に示されていることの学習ができるように
③「法令」についての法学的な基礎知識を学ぶ
④制度や行政のしくみを知る
法令の構造目次本則附則に分かれている
本則は「条>項>号」と細かく分けられます

 

法令の種類

法律の概要

法律はこんな形になってるんだね

法律

動物の愛護及び管理に関する法律

政令

動物の愛護及び管理に関する法律施行令

省令

動物の愛護及び管理に関する法律施行規則

告示

  • 第一種動物取扱業者が遵守すべき動物の管理の方法等の細目
  • 第二種動物取扱業者が遵守すべき動物の管理の方法等の細目
  • 特定飼養施設の構造及び規模に関する基準の細目
  • 特定動物の飼養又は保管の方法の細目
  • 家庭動物等の飼養及び保管に関する基準
  • 展示動物の飼養及び保管に関する基準
  • 産業動物の飼養及び保管に関する基準
  • 実験動物の飼養及び保管並びに苦痛の軽減に関する基準
  • 動物が自己の所有に係るものであることを明らかにするための措置
  • 犬及び猫の引取り並びに負傷動物等の収容に関する措置
  • 動物の殺処分方法に関する指針
  • 動物の愛護及び管理に関する施策を総合的に推進するための基本的指針

青字は、動物愛護管理法第7条第7項に基づく「動物の飼養及び保管に関する基準」

法律は基本的なことしか書いてないから、政令~告示まで全部を勉強する必要があるよ

 

条例・協定書

条例協定書:国会承認を得たうえで、「批准」という形で国内的に効力発生
CITES、ワシントン条約「絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約」
種の保存法「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律」

 

動物関係法令

飼養動物

  • 動物の愛護及び管理に関する法律
  • 狂犬病予防法
  • 身体障害者補助犬法
  • 愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律
  • 家畜伝染病予防法
  • 検疫法
  • と畜場法
  • 医薬品、医療機器などの品質、有効性及び安全性確保等に関する法律
  • 獣医師法
  • 獣医療法
  • 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律
  • 廃棄物の処理及び清掃に関する法律
  • 化製場等に関する法律
  • 刑法
  • 軽犯罪法
  • 遺失物法
  • 民法
  • 商法

 

野生動物

  • 鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律
  • 絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律
  • 特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律
  • 条約(ワシントン条約、ラムサール条約、生物多様性条約)
  • 自然環境保全法
  • 自然公園法
  • 文化財保護法

 

地方公共団体

  • 動物愛護管理条例
  • 飼い犬取締り条例
赤字は、2級で学ぶ法律です

動物に関する法律はこんなにあるんだよ!

 

 

動物の愛護及び管理に関する法律

次に「動物の愛護及び管理に関する法律」について詳しく勉強しよう!

動物の愛護及び管理に関する法律

目的(第1条)

動物の愛護:適正飼養や虐待防止など

動物の適切な管理:危害や迷惑の防止など(「人の生命・身体・財産の侵害、生活環境保全上の支障」の防止)

人と動物の共生する社会」の実現
「動物の愛護」とは、動物を人間と同一視するものではありません。また、畜産動物等としての利用を否定するものでもありません。「人類愛・情操の涵養」を目指しているものです。

 

対象動物(第1条)

すべての飼育動物
  • 家庭動物(ペット)
  • 展示動物(動物園など)
  • 産業動物(畜産動物)
  • 実験動物 など

人が飼っている動物みんながこの「動物の愛護及び管理に関する法律」の対象なんだね

 

基本原則(第2条)

基本原則動物は命あるもの
  • みだり(正当な理由・目的がなく)に殺傷をしない
  • 適正に取り扱う(適切な給餌と給水、健康の管理、飼育環境の確保)
正当な理由がある例:食用にするための牛、豚等のと畜

 

飼い主などの責任(第7条、第37条)

飼主などの責任 *④⑥⑦は「占有者」には適用されません
  • 所有者:飼い主のこと
  • 占有者:一時的に動物を預かるトリマーなど
①動物の健康と安全の保持
②危害や迷惑の防止
③感染症の知識や予防
④所有の明示措置
⑤逸走(逃げ出すこと)の防止
⑥終生飼養
⑦みだりな繁殖を防止するための不妊去勢措置などの実施

 

所有の明示措置の例:鑑札、リーダー、マイクロチップなど

 

動物の飼養と保管に関する基準(第7条)

飼養及び保管基準
  • 環境大臣が策定
  • 「飼い主などが守るべき責任」を具体的に示したもの
  • よるべききじゅんとしてのガイドライン
  • 法律的な拘束力はない(基準違反に対する罰則規定なし)

裁判での判断材料になったりはするよ

 

策定されている飼養及び保管基準
  1. 家庭動物等の飼養及び保管に関する基準(ペット)
  2. 展示動物の飼養及び保管に関する基準(動物園)
  3. 産業動物の飼養及び保管に関する基準
  4. 実験動物の飼養及び保管並びに苦痛の軽減に関する基準
実験動物の苦痛軽減と飼養・保管方法は密接に関連することから、「動物実験中の苦痛の軽減」の基準を含めて策定されています。ただし、実験動物を含むすべての動物を対象にした安楽殺の処分方法の指針は、別途に策定されています。

 

各種飼養及び保管基準の対象動物:哺乳類・鳥類・爬虫類
家庭動物等の飼養及び保管に関する基準
→ペット、生態観察・情操教育用の動物

 

展示動物の飼養及び保管に関する基準
→動物園動物、ふれあい動物、撮影動物、ペットショップなどでの販売動物

 

産業動物の飼養及び保管に関する基準
→畜産動物(爬虫類は除く)

 

実験動物の飼養及び保管並びに苦痛の軽減に関する基準
→試験研究等の科学的利用のための動物

 

環境大臣が定めた「ガイドライン」であり、「飼い主などが守るべき責任」の基本が示されています

 

各基準の主な内容(一部抜粋)

「家庭動物等の飼養及び保管に関する基準」より

学校飼育動物:異種・複数の動物の飼育は、組み合わせに注意。管理者以外の人がみだりに食べ物を与えられないように。

子犬や子猫の譲渡離乳前に譲渡しない。社会化が十分に図られた後に行う。

猫の室内飼養周囲の人に迷惑をかけないように、また、猫の健康と安全を守るため

ステイホームしよう!

犬のけい留:放し飼いをしない(ただし、警察犬や狩猟犬のような使役犬は例外)。犬の行動範囲が、道路または通路に接しないようにけい留すること

 

「展示動物の飼養及び保管に関する基準」より

展示動物:観覧者と動物との接触は十分な知識がある者の監督のもとで。本来の習性が誤認されるような形態(例.擬人化など)での撮影や展示をしない

 

動物販売業者の責務(第8条)

動物販売業者は、購入者に対して、販売する動物の習性、適正な飼養・保管方法などについての説明を行う(動物取り扱いの専門家としてアドバイスする)。
動物販売業者=動物取扱業者として規制を受ける者以外も含む(両生類、魚類の販売業者も含まれます)

説明する理由も覚えよう!

説明が必要な理由:購入者が動物の習性や飼い方を知らないと、次の問題が発生しやすくなることから、「未然防止」の一手段として考えられています。
  • 近隣住民とのトラブル発生
  • 途中飼養放棄:使用法による処分数の増加、遺棄による野生化(アライグマなど)

ブームに乗っかって外来種の動物を飼育し始めたけど、飼い方が良く分からなくて放棄して野生化する問題などがあります

  • 管理の不徹底による動物への苦痛

 

動物取扱業の登録等(第10条~24条、第24条の2)

動物取扱業の種類と規制の手続き
  • 第一種動物取扱業(営利性がある業)→登録制(内容はほぼ許可制)
  • 第二種動物取扱業(営利性がない業)→届出制
厳しさ:届出制 < 登録制 < 許可制

第一種動物取扱業許可制に近い登録制で一番ちゃんと管理されているんだって

 

対象動物(第一種第二種)
哺乳類、鳥類、爬虫類で、家庭動物や展示動物として利用する動物
→「畜産動物」や「実験動物」は除外されています

 

対象業種の事例抜粋(第一種の場合)
法律
  • 販売:小売、卸売、販売目的の繁殖・輸入、通信販売
  • 保管:ペットホテル、トリミング(預かる場合)、シッター
  • 貸出:ペットレンタル、撮影モデル、繁殖用の動物派遣
  • 訓練:訓練・調教、出張訓練
  • 展示:動物園、水族館、サーカス、乗馬施設
政令
  • 競りあっせん:動物オークション
  • 譲受飼養:老犬や老猫のためのホーム

 

対象業種の事例抜粋(第二種の場合)
  • 譲渡し
  • 保管
  • 貸出
  • 訓練
  • 展示
  • その他

 

第一種動物取扱業の規制内容
  • 登録都道県知事政令市の市長への登録申請(有効期間は5年間)*自動更新の仕組みはなし
  • 施設:施設の構造や規模に関する基準
  • 管理など:販売や貸出時の事前説明、犬猫の夜間の展示規制(20~8時は禁止)、標識の掲示広告の表示内容「動物取扱責任者」の配置(1事務所ごとに1名以上)と動物取扱責任者研修の受講犬猫等安全計画 など
標識に提示する内容(例)
  1. 氏名又は名称
  2. 事務所の名称・所在地
  3. 動物取扱業の種別
  4. 登録番号
  5. 登録年月日・有効期間の末日
  6. 動物取扱責任者の氏名
  • 罰則など:報告徴収や立入り検査、登録の拒否や取消し、罰金 など

ちゃんとルールを守らないと、第一種動物取扱業はできないよ

 

 

動物取扱責任者

第一種動物取扱業の各事務所には動物取扱責任者1名以上置いて、研修を受講する義務があるよ!

 

研修の代理受講は不可です。
資格要件:関係する業についての、次の3点のいずれかに該当する人が動物取扱責任者になることができます。
獣医師の免許取得
愛玩動物看護師の免許取得
次の(ア)、(イ)の両方または、(ア)、(ウ)の両方を満たす

(ア)種別に係る半年以上の実務経験または、実務経験と同等の1年以上の飼養経験
(イ)種別に係る知識及び技術について1年間以上教育する学校を卒業
(ウ)公平性、専門性のある団体が行った試験により資格などを得ている

 

 導入の趣旨:自治体の指導を責任をもって受ける窓口担当者を明確にするとともに、動物の飼養・保管に関する能力や知識の向上を図っていくための体制が必要であったため

 

 

愛玩動物飼養管理士

今回は、動物愛護に関係する法律について、たくさん勉強したね!

愛玩動物飼養管理士ではこんなことを勉強するから参考にしてみてね!

 

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