動物の飼養管理(犬)
犬の飼養管理
今回は犬の正しい飼い方について勉強しよう
犬はどんな動物か
- 犬の動物学的な正式の和名は「イエイヌ」学名は「カニス・ファミリアス」
- 犬の先祖のオオカミは家族の群れで暮らす
- 人間に飼われ始めた当初の犬は、狩りを手伝う狩猟犬
- イヌ属には雑食性の傾向がある
猫は肉食だよ!
- 天然記念物に指定(秋田犬、甲斐犬、紀州犬、柴犬、四国犬、北海道犬)
犬の特徴
体型
a.胴の形による分類
- 船底型:正面から見て胸部が船底のようなカーブを示す
- 扁平型:細い体及び脚をもち、走行に適している
- 樽型:肋骨が丸く張り、胸の深さが肘まで達する
b.背の形(き甲から尾)による分類
- 水平型・湾曲型・弓型
頭部
- 長頭種:ボルゾイなど
- 中頭種:柴犬など
- 短頭種:パグ、ブルドックなど
鼻の長さが違うと嗅覚も違ってくるんだって!
鼻
- 嗅覚の感度は人の約100万倍で五感の中で最も優れている
耳
- 直立耳、垂れ耳、半直立耳
- 聴覚は嗅覚に次いで鋭い
- 犬のほうが人間に比べ、高周波の音を聞くことができる
猫は耳が一番優れているよ
眼
- 瞬膜(第3眼瞼)により角膜表面の異物を除去
- 視力は弱い(人の視力で0.3に相当)
- 視野が広く、色の識別が苦手(桿状体、錐状体)
口吻(マズル)
- 額段(額と鼻のつなぎ目部分のへこみ)から鼻先の部分、急所
もし犬に襲われたときのために覚えておこう
歯
- 乳歯:約3週齢で生え始め8週齢までに生えそろう(乳歯総本数は28本)
- 永久歯:生後3ヶ月前後から生え始め生後約6ヶ月で生えそろう(総本数は42本)
犬は子供と大人で歯の本数が全然違うよ!
切歯(かみ切る):上下6本ずつ
犬歯(かみ砕く):上下2本ずつ
前臼歯(かみ砕く):上下8本ずつ
後臼歯(かみ砕く):上4本、下6本
皮膚
- 全身が毛でおおわれており、毛の根元に感覚受容器あり
- ひげや眉毛は感覚毛と呼ばれ、敏感
ひげや眉毛は敏感だからあまり触られたくないらしいよ!
脚
- 鎖骨がないため、回す・横に広げることができない
- 指行性歩行:疲れにくく、速く長距離を走るのに最適
尾
- 運動のための器官(体の平衡、舵取り、ブレーキ)
- 防寒のための器官(体を丸め、尾で鼻先をおおう)
- コミュニケーションのための器官(感情の表現)
しっぽは万能だね
犬のライフサイクル
新生子期(21日ごろまで)
- 授乳・排泄処理は母犬の役目。3週齢頃から乳歯が生えはじめ、目が見えるようになる。
ちゃんと子犬用のミルクをあげよう
幼齢期(生後21日~90日)
- 食事は回数を分けて少量ずつ与え、遊び食いをさせない
- 混合ワクチンの接種
- 狂犬病予防注射:生後91日以降の犬は、取得してから30日以内に登録を行わなくてはならない
狂犬病の予防注射は法律の義務だよ!
少年期(生後90日~6ヶ月)
- 散歩・シャンプーの開始
- 生後90日頃から乳歯が抜けはじめ、生後6ヶ月頃までに永久歯に生え替わる
青年期(生後6ヶ月~2年)
- 不妊・去勢手術を考慮する時期
- 雌は生後6~12ヶ月の間に最初の発情が出現
- 雄は性成熟すればいつでも交尾可能
不妊・去勢術は犬の回復や感染症や妊娠の予防効果の事を考えると、若いうちにしておくのがオススメです!
青年期(生後2~8年)
- 不妊・去勢手術後の肥満に注意
- 年に一度の健康診断
高齢期(生後8年以降)
- 老化現象の始まり
- 健康管理に特に注意
特に夏の熱中症には気を付けよう!
犬と暮らす
初めて犬を迎え入れる(午前中が理想的)
- 新しい環境にゆっくりと慣れさせ、過度なスキンシップを避ける
- 時期をみて健康診断をする
環境づくり
- 安心できる場所(危険なものはあらかじめ取り除いておく)
家族の姿が見えるか、声が聞こえる場所が理想的だよね
食事
- 食事の時間を決め、適切な量を与える
- 年齢やその犬に合った食事内容を考慮する
毎日の生活
- スキンシップ:信頼関係を築く・適切な回数、方法に注意
- 食事:ネギ類、ニラやニンニクなどは与えてはいけない
- 水は常に新鮮なものを用意する
- トイレのしつけ:叱らず、においが残らないように静かに後始末
- 散歩:季節に合わせて散歩の時間を調節する。主導権は必ず飼い主がもつ。排泄後はマナーを守って始末する。
散歩中の犬が襲いかかって来たら怖いよ
日常のケア
- リード・首輪を適切に使用する
- 犬用のおもちゃで遊ばせる(スリッパなどがおもちゃにならないよう注意)
日頃の手入れ
- ブラッシング
- シャンプー
- 爪切り
- 歯磨き(歯ぐきがピンクが正常)
わんこも身だしなみを整えよう!
犬の健康チェック
- 元気がない
- 嘔吐する
- 下痢をする
- 便秘になる
- 尿に異常がある
- 苦しそうに呼吸をする
- 咳をする
- 発熱がある
- 震える、けいれんが見られる
- 脱水*を起こす
- 歩き方がおかしい
- よだれがひどい
- ひどく痒がる
- 脱毛する
- やせてきた、太ってきた
- 頭をひどく振る
- 眼脂(めやに)がでる
- 心拍数(大型犬) 60~80/分
- 心拍数(小型犬) 80~120/分
- 呼吸数 20~30回/分
- 体温 38~39℃
犬の感染症と予防
- 犬ジステンパー
- 犬アデノウイルス1型感染症(犬伝染性肝炎)
- 犬アデノウイルス2型感染症(犬伝染性喉頭気管支炎)
- 犬パルボウイルス感染症
- 犬パラインフルエンザ感染症
- 犬コロナウイルス感染症
- レプトスピラ感染症
- 狂犬病
- 犬糸状虫症(フィラリア症)
病気は予防が大事だね!
犬の食事
- 適量を与え偏食をさせないように注意し、遊び食いをさせないため食事時間は長くて15分ほどにする
- 水は常に飲めるようにし、1日に何回か取り替えて、新鮮な水を与えるようにする
- 犬には乳糖を消化する酵素が少ないため、牛乳や人用のミルクで消化不良を起こすことがある。
- ネギ類(タマネギや長ネギ)、またニラやニンニクは、赤血球中のヘモグロビンを変化させる成分を含んでいる。個体によっては少量を食べただけでも赤血球が破壊されてしまうことがあり、貧血の原因となるので与えないようにする。
- 運動量の少なくなった高齢犬には、低カロリー、低脂肪で消化しやすい食事を与える。
- 長ネギ
- タマネギ
- ニラ
- ニンニク
- 貝類
- 鶏、魚の骨
- ナッツ類
- 生の豆
- 生肉、生魚
- 生卵(白身)
- ブドウ、干しブドウ
- チョコレート
- 香辛料
- 塩分や糖分の多いもの
- カフェインを含むもの
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