開発許可①

宅建士

開発許可①

 

開発行為

開発行為とは建築物の建築または特定工作物の用に供する目的で行う土地の区画形質の変更をいう(都市計画法4条12項)。

みんなが好き勝手に開発行為をしたら、街並みがしっちゃかめっちゃかになるよね!

だから、開発行為をするときは都道府県とかに開発許可を得る必要があるんだよ

開発行為をしようとする者は、あらかじめ、開発許可を受けなければならない(都市計画法29条1項)。

どの区域では、何㎡までは許可不要とか決まってるみたいだから、勉強していこう!

 

1ha以上の開発行為

都市計画区域及び準都市計画区域外の区域において1ha(10,000㎡)以上の開発行為をしようとする者は、都道府県知事の許可を受けなければならない(都市計画法29条2項、同施行令22条の2)。

都市計画区域と準都市計画区域外

 

都市計画区域及び準都市計画区域外の区域内において、8,000㎡の開発行為をしようとする者は、都道府県の許可を受けなくてよい。

8,000㎡は1ha未満だから許可が無くても大丈夫だね

 

都道府県知事

構造及び設備に関する制限

都道府県知事は、用途地域の定められていない土地の区域における開発行為について開発許可をする場合において必要があると認めるときは、当該開発区域内の土地について、建築物の建蔽率、建築物の高さ、壁面の位置その他建築物の敷地、構造及び設備に関する制限を定めることができる(都市計画法41条1項)。

都道府県知事は必要な制限をすることができるんだね

 

またがる開発行為

二以上の都府県にまたがる開発行為は、それぞれの都府県の知事に許可を求めれば足りる。
ちなみに、都市計画区域の指定が複数都府県にまたがる場合には国土交通省が指定をします。
複数の都府県にまたがる場合
  • 開発許可→それぞれの知事に許可
  • 都市計画区域の指定→国土交通省

ごっちゃにならないように注意しよう!

 

余談ですが、北海道はまたがりようがないので、都道府県ではなくて都府県と表記されてます。

 

 

開発許可

公共施設

開発許可を申請しようとする者は、あらかじめ、開発行為に関係がある公共施設の管理者と協議し、その同意を得なければならない(都市計画法32条1項)。
開発行為を申請しようとする者は、あらかじめ、開発行為又は開発行為に関する工事により設置される公共施設を管理することとなる者その他政令で定める者と協議しなければならない(都市計画法32条2項)。

関係者とちゃんと話し合って、協議しないとね

 

排水施設

都市計画法33条1項3号の排水施設の開発許可の基準は一般的基準であり、特に対象が限定されていないことから自己居住用の住宅の開発行為にも適用される。
排水施設の構造及び能力についての基準は自己の家の建築のための開発行為についても適用されます

下水道を守るためだね!

 

 

都市計画

市と町村

市町村は、市町村都市計画審議会(当該市町村に市町村都市計画審議会が置かれていないときは、当該市町村の存する都道府県の都道府県都市計画審議会)の議を経て都市計画を決定するものとする(都市計画法19条1項)。

市町村が都市計画を決定する時は審議会との協議が必要だよ

更に町村にあっては都道府県知事の同意を得なければならない(同条3項)。

町と村が都市計画を決定する時は都道府県知事の同意が必要なんだね

 

市町村が都市計画を決定する時
  • 市→協議だけで良い
  • 町村→協議と同意が必要

 

決定と変更の提案

所有権又は建物の所有を目的とする対抗要件を備えた地上権若しくは賃借権を有する者」は都市計画の決定または変更を提案できる(都市計画法21条の2第1項)。

都市計画の決定や変更の提案ができるのは土地の所有権や借地権を持っている人だけじゃないんだね!

「まちづくりの推進を図る活動を行うことを目的とする特定非営利活動促進法(平成十年法律第七号)第二条第二項の特定非営利活動法人一般社団法人若しくは一般財団法人その他の営利を目的としない法人独立行政法人都市再生機構地方住宅供給公社若しくはまちづくりの推進に関し経験と知識を有するものとして国土交通省令で定める団体又はこれらに準ずるものとして地方公共団体の条例で定める団体」にも同様に提案権を認める(同条2項)。
都市計画の決定と変更を提案できる人
  • 土地の所有権借地権を持っている人
  • 地上権、賃借権を持っている人(建物所有が目的)
  • 特定非営利活動法人
  • 一般社団法人
  • 一般財団法人
  • 営利を目的としない法人
  • 独立行政法人都市再生機構
  • 地方住宅供給公社
  • その他行政などに定められた団体

色んな人が提案できるんですね

 

 

特定工作物

第一種特定工作物

第一種特定工作物:コンクリートプラント等の工作物
  • コンクリートプラント
  • アスファルトプラント
  • クラッシャープラント
  • 危険物貯蔵処理施設 など

 

第二種特定工作物

第二種特定工作物:ゴルフコース、1ヘクタール以上の運動・レジャー施設等の工作物
運動・レジャー施設など
  • 野球場、庭球場
  • 陸上競技場
  • 遊園地
  • 動物園、観光植物園
  • サーキット
  • ゴルフ打放し練習場(打席が建築物でないもの)
  • 墓園、ペット霊園
  • その他の運動・レジャー施設

これらの施設は10,000㎡以上で第二種特定工作物になるよ

1ヘクタール(10,000㎡)未満の規模の運動・レジャー施設である工作物は、特定工作物に該当しない(都市計画法4条11項、同施行令1条2項1号)。

 

野球場

市街化調整区域において、野球場の建設を目的とした8,000㎡の土地の区画形質の変更を行おうとする者は、都道府県知事の許可を得る必要はない。
8,000㎡の野球場は10,000㎡未満であるため、特定工作物にあらず、その建設を目的とした土地の区画形質の変更は、そもそも開発行為に該当しません

開発行為じゃないから、開発許可もいらないんだね

 

遊園地

区域区分の定めのない都市計画区域内において、遊園地の建設の用に供する目的で3,000㎡の土地の区画形質の変更を行おうとする者は、あらかじめ、都道府県知事の許可を受けなくてよい

10,000㎡未満だから許可はいらないね!

3,000㎡の遊園地ってちっちゃいね

 

 

開発許可不要

公益上必要なもの

駅舎その他の鉄道の施設図書館公民館変電所その他これらに類する公益上必要な建築の用に供する目的で行う開発行為については、規模に関係なく、開発許可は不要である(都市計画法29条1項3号)。
病院診療所は公益上必要な建築物に当たりません。
医療法に規定する病院の用に供する施設は、政令で定める公益上必要な建築物に該当しない(都市計画法29条1項3号、同施行令21条26号八)。

 

図書館

市街化調整区域において、図書館法に規定する図書館の建築の用に供する目的で行われる3,000㎡の開発行為は許可が不要です。

図書館は開発許可がいらなかったね

 

公民館

区域区分が定められていない都市計画区域において、社会教育法に規定する公民館の用に供する施設である建築物の建築の用に供する目的で行われる4,000㎡の開発行為は開発許可を受ける必要はありません。
市街化区域において、社会教育法に規定する公民館の建築の用に供する目的で行われる1,500㎡の土地の区画形質の変更を行おうとする者は、都道府県知事の許可を受けなくてよい。

公民館はみんなの物だから、区域と規模に関係なく開発許可がいらないんだね!

 

変電所

都市計画区域及び準都市計画区域外の区域内において、変電所の建築のように供する目的で1,000㎡の土地の区画形質の変更を行おうとする者は、都道府県知事の許可を受けなくてもよい

変電所も許可はいらなかったね!

ちなみに、都市計画区域及び準都市計画区域外においては、10,000㎡未満の開発を行う場合都道府県知事等の許可は不要です。

開発の規模的にも許可は不要だよ

 

都市計画事業

都市計画施設の区域又は市街地開発事業の施行区域内において建築物の建築をしようとする者であっても、当該建築行為が都市計画事業の施工として行う行為又はこれに準ずる行為として政令で定める行為(都市計画法53条1項3号)である場合には都道府県知事(市の区域内にあっては、当該市の長)の許可は不要である。

都市計画事業の時は許可はいらないんだね

 

非常災害

非常災害のための必要な応急措置として行う開発行為については場所に関係なく開発許可は不要である(都市計画法29条1項10号)。

非常事態にいちいち許可を取ってたら間に合わないかもしれないよね💦

 

非常災害の時はどの区画でも、どんな規模でも開発許可は不要です

 

最後に

勉強したことは過去問アプリなどで復習しましょう!

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