令和3年度 過去問
問41
特定賃貸借契約の適正化のための国土交通大臣の監督に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 国土交通大臣は、特定転貸事業者が国土交通大臣の指示に従わない場合でも、特定賃貸借契約に関する業務の全部の停止を命じることはできない。
- 勧誘者が不当な勧誘等の禁止に違反した場合、特定転貸事業者が監督処分を受けることがある。
- 国土交通大臣は、特定転貸事業者が誇大広告等の禁止に違反した場合、違反の是正のための措置をとるべきことを指示できることがある。
- 国土交通大臣は、特定転貸事業者に対し業務停止の命令をしたときは、その旨を公表しなければならない。
正解:1
[解説]
1.国土交通大臣は、特定転貸事業者が国土交通大臣の指示に従わない場合でも、特定賃貸借契約に関する業務の全部の停止を命じることはできない。誤り
国土交通大臣は業務停止命令も出せるよ
言うこと聞かないと業務停止命令だしちゃうよ
2.勧誘者が不当な勧誘等の禁止に違反した場合、特定転貸事業者が監督処分を受けることがある。正しい
3.国土交通大臣は、特定転貸事業者が誇大広告等の禁止に違反した場合、違反の是正のための措置をとるべきことを指示できることがある。正しい
4.国土交通大臣は、特定転貸事業者に対し業務停止の命令をしたときは、その旨を公表しなければならない。正しい
問42
賃貸住宅の管理に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 募集の準備等の契約前業務、賃料の収納と送金等の契約期間中の業務、期間満了時の契約更新業務、明渡しや原状回復等の契約終了時の業務、建物の維持管理や清掃等の維持保全業務は、いずれも居室部分を対象とする業務である。
- 貸主が賃貸住宅管理業者に管理業務を委託する管理受託方式の賃貸住宅経営において、賃貸住宅管理業者は、借主の募集、賃料の収受や契約条件の交渉、建物の維持管理の業務を、いずれも貸主の代理として行う。
- 賃貸住宅管理業者は、建物管理のプロとしての役割を果たす、循環型社会への移行に貢献する、管理業務に関する専門知識の研鑽と人材育成に努める、といった社会的責務を負うが、貸主の賃貸住宅経営を総合的に代行する資産運営の専門家というわけでない。
- 借主保持と快適な環境整備、透明性の高い説明と報告、新たな経営管理手法の研究と提案、能動的・体系的管理の継続、非常事態における借主のサポートは、いずれも賃貸住宅管理業者に求められる役割である。
正解:4
[解説]
1.募集の準備等の契約前業務、賃料の収納と送金等の契約期間中の業務、期間満了時の契約更新業務、明渡しや原状回復等の契約終了時の業務、建物の維持管理や清掃等の維持保全業務は、いずれも居室部分を対象とする業務である。誤り
共用部分もちゃんと管理しないといけないよ!
2.貸主が賃貸住宅管理業者に管理業務を委託する管理受託方式の賃貸住宅経営において、賃貸住宅管理業者は、借主の募集、賃料の収受や契約条件の交渉、建物の維持管理の業務を、いずれも貸主の代理として行う。誤り
維持管理業務は委託して行うんだよ!
3.賃貸住宅管理業者は、建物管理のプロとしての役割を果たす、循環型社会への移行に貢献する、管理業務に関する専門知識の研鑽と人材育成に努める、といった社会的責務を負うが、貸主の賃貸住宅経営を総合的に代行する資産運営の専門家というわけでない。誤り
賃貸住宅管理業者には幅広い知識が必要なんだね
4.借主保持と快適な環境整備、透明性の高い説明と報告、新たな経営管理手法の研究と提案、能動的・体系的管理の継続、非常事態における借主のサポートは、いずれも賃貸住宅管理業者に求められる役割である。正しい
問43
賃貸不動産経営管理士の業務に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 賃貸不動産経営管理士は業務管理者として、管理受託契約重要事項説明書の交付、維持保全の実施、家賃、敷金、共益費その他の金銭の管理、帳簿の備付け、貸主に対する定期報告、入居者からの苦情の処理に関する事項等を自ら実施する役割を担っている。
- 賃貸不動産経営管理士は、業務管理者としての事務を適切に実施することに加え、賃貸借関係の適正化を図るために賃貸住宅管理業者が行う業務につき、管理・監督する役割や自ら実施する役割を担う。
- 賃貸不動産経営管理士は、宅地建物取引業者が媒介や代理をしないサブリース方式の転貸借契約において、宅地建物取引業法に準じ、転借人に対して契約締結前の重要事項説明や契約成立時の書面の交付を行うことが期待される。
- 賃貸不動産経営管理士は、不動産をめぐる新たな政策課題や賃貸不動産の活用方式の普及に積極的に協力して取り組み、不動産政策の推進とそれに伴う国民生活の安定向上に貢献することが求められる。
正解:1
[解説]
1.賃貸不動産経営管理士は業務管理者として、管理受託契約重要事項説明書の交付、維持保全の実施、家賃、敷金、共益費その他の金銭の管理、帳簿の備付け、貸主に対する定期報告、入居者からの苦情の処理に関する事項等を自ら実施する役割を担っている。誤り
管理者だから実務的なところまでは求められないんだね
2.賃貸不動産経営管理士は、業務管理者としての事務を適切に実施することに加え、賃貸借関係の適正化を図るために賃貸住宅管理業者が行う業務につき、管理・監督する役割や自ら実施する役割を担う。正しい
3.賃貸不動産経営管理士は、宅地建物取引業者が媒介や代理をしないサブリース方式の転貸借契約において、宅地建物取引業法に準じ、転借人に対して契約締結前の重要事項説明や契約成立時の書面の交付を行うことが期待される。正しい
4.賃貸不動産経営管理士は、不動産をめぐる新たな政策課題や賃貸不動産の活用方式の普及に積極的に協力して取り組み、不動産政策の推進とそれに伴う国民生活の安定向上に貢献することが求められる。正しい
問44
宅地建物取引業におけるおとり広告に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。
- 成約済みの物件を速やかに広告から削除せずに当該物件のインターネット広告等を掲載することは、おとり広告に該当する。
- 実際には取引する意思のない実在する物件を広告することは、物件の内容が事実に基づくものである限り、おとり広告に該当しない。
- 他の物件情報をもとに、賃料や価格、面積又は間取りを改ざんする等して実際には存在しない物件を広告することは、おとり広告に該当する。
- おとり広告は、宅地建物取引業法には違反しないが、不動産の表示に関する公正競争規約(平成17年公正取引委員会告示第 23 号)に違反する行為である。
正解:1
[解説]
1.成約済みの物件を速やかに広告から削除せずに当該物件のインターネット広告等を掲載することは、おとり広告に該当する。正しい
2.実際には取引する意思のない実在する物件を広告することは、物件の内容が事実に基づくものである限り、おとり広告に該当しない。誤り
取引する意思がない物件をおとりにして問い合わせを誘ったらいけないよ!
3.他の物件情報をもとに、賃料や価格、面積又は間取りを改ざんする等して実際には存在しない物件を広告することは、おとり広告に該当する。誤り
これは虚偽広告になるよ!
4.おとり広告は、宅地建物取引業法には違反しないが、不動産の表示に関する公正競争規約(平成17年公正取引委員会告示第 23 号)に違反する行為である。誤り
おとり広告は宅建業法に違反するんだったね
問45
不動産の税金に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- サラリーマン等給与所得者は会社の年末調整により税額が確定するので、通常は確定申告する必要はないが、不動産所得がある場合には、確定申告により計算・納付をしなければならない。
- 不動産所得の計算において、個人の場合、減価償却の方法は定率法を原則とするが、「減価償却資産の償却方法の届出書」を提出すれば定額法によることも認められる。
- 賃貸不動産購入時のさまざまな支出のうち、不動産取得税や登録免許税、登記費用、収入印紙等はその年の必要経費とすることができるが、建築完成披露のための支出は建物の取得価額に含まれる。
- 不動産所得の収入に計上すべき金額は、その年の1月1日から12月31日までの間に実際に受領した金額とすることが原則であり、未収賃料等を収入金額に含める必要はない。
正解:1
[解説]
1.サラリーマン等給与所得者は会社の年末調整により税額が確定するので、通常は確定申告する必要はないが、不動産所得がある場合には、確定申告により計算・納付をしなければならない。正しい
サラリーマン大家さんは確定申告が必要だよ
2.不動産所得の計算において、個人の場合、減価償却の方法は定率法を原則とするが、「減価償却資産の償却方法の届出書」を提出すれば定額法によることも認められる。誤り
工具器具備品は定率法を選択することができるよ!
3.賃貸不動産購入時のさまざまな支出のうち、不動産取得税や登録免許税、登記費用、収入印紙等はその年の必要経費とすることができるが、建築完成披露のための支出は建物の取得価額に含まれる。誤り
不動産を購入した時は取得価額と必要経費の支出が発生するよ!
それぞれどんなものがあるの?
- 土地の購入金額
- 上記土地上の古家建物代金及び取り壊し費用
- 整地・埋め立て・地盛り・下水道・よう壁工事費等
- 建物の建築費、購入代金(工事代金・設計料・工事確認申請料等)
- 設計変更費用
- 増改築リフォーム費用
- エアコン給湯設備等の建物付属設備
- 購入のための媒介手数料
- 土地の購入・建物の建築の借入金の利息(借入日から使用開始までの期間に対応する利息)
- 土地・建物の固定資産税・都市計画税の精算金
- 土地・建物の不動産取得税
- 土地・建物の登録免許税
- 土地・建物の登記費用
- 収入印紙
- 建築完成披露のための支出
4.不動産所得の収入に計上すべき金額は、その年の1月1日から12月31日までの間に実際に受領した金額とすることが原則であり、未収賃料等を収入金額に含める必要はない。誤り
未収賃料も契約の解除や貸倒れが確定するまでは収入として取り扱うよ
過去問演習
勉強したら実際に過去問を自分で解いてみよう
資格試験は過去問をするのが一番効率が良いと個人的に思います!
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